アロマの刺激 認知症緩和





読売新聞朝刊 2010/12/10(金)第11面

学び暮し 健康プラス 香りを医療に(2)
アロマの刺激、認知症緩和

アロマセラピーの効果が注目される分野に、認知症がある。
認知症の早期診断・治療の研究で知られる鳥取大医学部の浦上克哉教授は、老人保健施設で暮らす認知症の高齢者28人にアロマセラピーを施し、効果を測定する研究を行った。
昼用は、集中力を高め、記憶力を強化するといわれるローズマリーとレモンを、独自の配合でブレンド。
夜用は、鎮静効果が期待される真正ラベンダーとスイートオレンジを混ぜて作った。これらの香りに接するセラピーを、昼夜2時間ずつ、約1か月間続け、セラピーを受けた期間の前後で記憶力などを調べた。
正常な人はO点、アルツハイマー型認知症の人だと14点以上になる機器で測ったところ、軽〜中度の認知症の高齢者11人については平均で5点、改善が見られた。

また、夜間よく眠るようになって生活リズムが整ったため、「昼は眠りがちで夜に大声を出す」といった認知症特有の症状も緩和された。
アルツハイマー病は、嗅覚をつかさどる「嗅神経」から障害が起きるとされ、アロマセラピーは、この嗅神経に良い刺激を与えている可能性がある。
浦上教授は「研究を参考に、アロマセラピーを導入したグループホームで、お年寄りの表情が良くなったという感想もあります。薬に頼らない認知症対策として、アロマセラピークを試してみてほしい」と話している。