1. ご挨拶

2. ドイツ軍楽 (深谷)

3.ドイツ訪問記㈰ニュルンベルク (雪江奈津代)

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1. ご挨拶

先週からの豪雨で九州地方に大きな被害が出ています。

被災者の方々が早く日常を取り戻せるよう、またこれ以上の被害が出ないことを祈っております。

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2.ドイツの軍楽


『軍艦行進曲』を聞いて心が勇壮になったり『海行かば』を聞くと哀惜の情に浸されたりするのは、権力の大衆操作に踊らされたみっともない心持ちだから、矯正せねばならぬ。こんな風に昔は思っていました。でも考えてみると新左翼も『ワルシャワ労働歌』なぞを歌って悲壮感に耽っていた訳ですからお互い様だと思い返し、素直に聞いてみると名曲が沢山有ります。日本のそれは色々論議も有りましょうからひとまず置いて、外国の軍楽ではやはりドイツのものが優れている気がします。


フランスの軍楽については毎年7月14日の革命記念日にシャンゼリゼで行われる分列行進(defile militaire)の模様を見ると概観がつかめます。ユーチューブでdefile militaire Parisの三語で検索してください。外人部隊の行進が有って楽しめますが、音楽が総体に華やか過ぎる印象がします。

『サンブル川・ムーズ川連隊行進曲 Sambre et Meuse』と『ロレーヌ州行進曲』の二曲がとりわけ有名で日本でも馴染みがあります。でも軍楽の最大目的である、「将兵にお念仏やお題目の代替物を与え、戦闘に臨んでの恐怖心を麻痺させる」の一点については軽すぎます。


そこへいくとドイツのはすごい。勿論勇壮ではありますがそれより、「専制君主が奴隷兵士の首根っこを外から押さえて戦場に向かわせるのでなく、あたかも催眠をかけたかの様に、兵士の内から湧き上がる力の噴出で恐怖心を吹き飛ばし、命の遣り取りをせねばならぬ、戦場に進んで赴かせる」。そうした魔力が感じられます。


人間を超えた音の力に突き動かされて、自然に脚が前に進んでいく、その感覚。それには高低の楽音の配分やテンポの決定、三連符の多用といった作曲編曲上の手腕が有るのでしょうが、この点は専門家でないので良くは判りません。


Old German March(古典ドイツ軍楽)を代表する二曲をまずお聞き下さい。いずれもユーチューブです。


https://www.youtube.com/watch?v=CTMRPxZoe_s

プロシャの栄光(Gloria Preussens)

ナチスドイツはパリ占領後シャンゼリゼで分列行進を催行しますが、その時にも使われた力動感漲る曲です。多分普通のフランス人が一番嫌いなドイツ軍楽でしょう。但し作曲は19世紀ですからナチスとは関係ありません。


https://www.youtube.com/watch?v=PcUR6y6Kmkk

ホーエンフリートベルガー行進曲(Hohenfriedberger Marsch)

何と名君の誉れ高い、ドイツ国王であったフリートリッヒ二世(大王)自身の作曲になる旋律です。フルートを演奏する大王の絵が残されていますから彼自身音楽の素養は有りました。

仏露オーストリアの三大国lを相手に孤立無援の7年戦争を戦い抜いた大王の、勝利の戦場ホーエンフリートベルクを記念して名付けられました。王者の曲と言える堂々たる風格を持つ旋律です。なおフランス映画でこの曲が出てきますと、力は強いが頭の弱いドイツ人の登場する場面になります。フランス人も意地悪ですね。

(つづく) 深谷


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3. ドイツ訪問記㈰ ニュルンベルク

ドイツの空港といえば、フランクフルトやミュンヘンがまず頭に浮かびますが、

アロマラント社訪問のため今回はニュルンベルク空港に降り立ちました。

成田からアムステルダムまでが11時間半、アムステルダムからニュルンベルクまでは約1時間半のフライトです。


ニュルンベルクはドイツ・バイエルン州の都市で、神聖ローマ皇帝も好んで滞在し、ナチズムの中心的存在でもありました。今回はニュルンベルク国際空港から地下鉄U-Bahmで中央駅下車。そこから旧市街へ入りました。旧市街は今も中世の城壁に囲まれています。世界大戦中にその建造物の9割が破壊され、瓦礫と化しましたが今は中世そのままの姿にすっかりと再現されています。まさに歴史ある新しい都市といえそうです。


ニュルンベルクは手工業などの職人の町としても有名。駅を降りて城壁内に入るとまずは中世職人広場があります。そこからケーニッヒ通りを通ってニュルンベルクの中心地へ。中世の都市にとって重要な教会や広場などが立ち並びます。


聖母教会(フラウエン教会)前の広場ではマーケットが開かれており、新鮮な野菜や果物、

雑貨や伝統菓子のレープクーヘンなどのお店も出ています。

この時期はホワイトアスパラ。日本ではあまりない生のホワイトアスパラがたくさん出ていました。

サイズも大きい。しっかりと柔らかくゆでてソースをかけて食べるのがドイツ流だとか。

ヴァイツェンビールと一緒に夕食の際いただきましたが、かなりボリュームがありアスパラでお腹いっぱい。あまりない経験でした。


石畳を歩いていくと、街を見下ろせるカイザーブルクへとたどり着きます。

カイザーブルクは神聖ローマ皇帝の居城として12世紀に建築が始まり、数世紀かけて完成したとか。

何よりも印象的なのはその景色。ニュルンベルクの旧市街を一望することができます。

切石でできた上り坂をせっせと上るのは大変ですが、一見の価値ありです。

約半日の滞在でも、ニュルンベルクはその歴史や文化を感じることのできる都市でした。


次回へつづきます。

(雪江奈津代)

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