最後の一滴まで

ドイツ流の倹約方法



ボトル内壁に付着した精油の残り

10ミリや5ミリのガラスビンからドロップ式に精油を使って行って、残り少なくなると滴下が困難になります。そこでドロッパーを外してビンを逆さにしたりしますが、ここでお勧めしたいのが注射器の使用です。 アロマラント・ドイツ本店のフォルティス店主から倹約精神旺盛なドイツではどうしているかを知らせてもらいました。

ごく普通のお医者さんが使う注射器に太い注射針をつけます。精油は粘り気がありますから細い注射針は不向きです。ドイツではアロマ用品店で注射セットも販売しているそうですが、日本なら昆虫採集のお店や化学実験材料販売店などで売っています。
この太い注射針で精油を吸い取ってから、何滴分に相当するかを精密に量りながら使用するそうです。

注射器でも吸い取れない程精油が減ってきたら、エタノール(薬用アルコール)をビンに入れて下さい。ビンを振るなどして内壁に付着した粘性の有る精油をエタノールに溶かします。そうすればチンキとして再利用ができます。

テラピー処方にもよりけりですが、フランスアロマテラピーの完成者ジャン・ヴァルネ医師は「沢山使ったからよく効くとは限らない、薄めた方が効果のある場合もある」と書いています。ドイツ本店のお客様は、薔薇やジャスミンといった高価なオイルについては1/1000まで薄めたものも場合によっては使っているそうです。

ドイツ流倹約精神に学んで、精油は最後の一滴まで使い切りましょう。ピペットとならんで注射器と太めの注射針もアロマセットの常備品として用意した方がお得な様ですね。