【アロマラント通信20203月号】


INDEX

お知らせ:COVID19と商品入荷状況について

1.  アロマコラム:ユーカリラディアータの産地

2.オーストリア雑談:ピーフケ・ラウス:Piefke raus!

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COVID19の影響が各方面で大きく出て、皆さん落ち着かない日々を過ごしていることと思います。相変わらずマスクは品切れ状態が続き、様々なデマも出るなか、しっかりと予防をしながら落ち着いた日常を心掛けたいと思います。

当店でも、抗ウィルス作用のあるラヴィンツァラ等が入荷してもすぐに品切れとなる状況です。現在お待ちいただいている方は、そろそろ商品がオーストリア・ドイツを出ることですので、もう暫くお待ちください。入荷次第ご連絡の上発送させていただきます。

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1.     アロマコラム:ユーカリラディアータの産地

昨年秋からオーストラリアで大規模な森林火災が起き、避難も史上最大規模となりました。植物はもちろん何億もの生き物が焼死したと言われています。日本での報道はそれほどではありませんでしたが、アロマに関わる私たちは特に知っておかなければならないと思います。


オーストラリアには固有種の植物がとても多く、なかでもティートリーやユーカリ、マートルなどMelaleuca(メラレウカ・メラルーカ)は種類も多く、森を形成している主要な植物といえます。精油にもたくさんなっていますね。これらの樹木は高揮発性で引火性物質を含み油分が多く、燃えやすい性質を持っています。乾燥した気候と高温により自然発火もし、乾燥して燃えやすい樹皮によって一旦火がつくとどんどん燃え移ります。ただ、このような環境で生きている植物なので耐性もあり、たとえ木が燃えたとしても数週間から数ヶ月で新しい芽が出て再生することができます。


原住民アボリジニは森の再生のためコントロールファイアを行ってきました。火災防止のために伐採したり暖炉に使う木などを採取しながら、自然と共存してきたんです。現在では環境保護を目的として立ち入り禁止エリアが広くなり、区域内でのコントロールファイアが禁止に。そして放置された木々や枯葉などが燃料源にもなったとも言われています。なんだか複雑です。

ユーカリやティートリーなどオーストラリアの森を形成する多くの植物がとても生命力が強く再生可能だとしても、森林火災のサイクルが短くなると耐性のある種を残すことができなくなってしまい、森の再生ができなくなります。

私たちは自然の恩恵を受けて生きています。地球温暖化が深刻化するなか、植物や動物、人間が安全に暮らしていけるよう一人一人が意識を向けることがまずは必要だと思います。


【産地について】

さて、アロマラント社のユーカリラディアータ( Eucalyptus radiata)の産地ですが、現在南アフリカ産のものが混在しております。次回入荷のものから全てオーストラリア産となります。Jophiel社のユーカリラディアータもオーストラリア産です。今のところ生産・入荷に問題はありません。

COVID19や花粉症のピークも迎え、抗ウィルス作用・抗炎症作用・去痰作用があり刺激の少ないユーカリラディアータはとても便利です。globulus種よりも穏やかなのでお子様や高齢者にも使いやすく人気です。


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【オーストリア雑談】ピーフケ・ラウス:Piefke raus!(プロシャ野郎出てけ!)

ピーフケはプロシャの軍樂作曲家。プロシャはベルリンを中心とする北ドイツの王国でドイツ統一の主導権を握り、いわゆるお固いドイツ風の本家本元に当ります。ピーフケの有名な曲に『ケーニッヒグレーツ行進曲』があり、これは1866年のプロシャ=オーストリア戦争の主戦場ケーニッヒグレーツでの勝利を讃えたもので、オーストリア人には癪にさわる曲です。

ピーフケに北ドイツ人を代表させて「出て行け」と言っているのがオーストリア人なのは明瞭ですね。こと程ドイツ人は好かれていません。もっとも南ドイツ人はオーストリアと言葉や料理や信仰など共通項が多いので仲間扱いされています。

嫌われるプロシャ人とは:

規律規則とやかましく、真面目一方で考え方にゆとりというものが無く、実用一点張りですから芸術など邪魔扱いで、そのくせオペラハウスなどに出かけるのは自分を芸術好きに見せたいだけの見栄である。

オーストリア人はと言えばこの逆を描けば良いわけですから:

実用的よりも美的価値を重視し、穏やかで奥ゆかしいのはズケズケものを言って相手の気持ちなど汲み取ろうとしないベルリン人とは正反対。食事をお喋りとともに楽しむのも、「食事は栄養」としか考えないプロシャ人とは大違い。要するにプロシアはゲルマンの野蛮人で、オーストリアは文明国。

もっともこう考えているのは多分オーストリア人だけで、英国やフランスの人間から見ればどちらも似たようなものだというのもオーストリア人には口惜しいところです。「分かってください。我々はドイツとは違うんです。」

この気持ち、外国暮らしの経験のある日本人には分かりますね。「我々は中国人とは違うんです。」と、うんざりしていましたから。

ついでですが、ケーニッヒグレーツ戦勝原因の一つは武器の新旧にありました。プロシャ軍が新式の単発元込め式ライフルを使っていたのにオーストリア軍の方は旧来の先込め式フリント銃でした。装填に時間がかかり射撃回数が大幅に違います。

(深谷)


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