【アロマラント通信20208月号】


INDEX

お知らせ:商品入荷状況について

1.  コラム:香りで夏を乗り切る

2.  フォーラム記事より「カルダモン」

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今年はいつもと違った夏休み・・・、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

毎日40度近い猛暑となっています、コロナだけでなく熱中症にも気をつけて短い夏を楽しみたいですね。

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お知らせ:商品入荷状況について

4月より在庫状況が安定せずご不便をおかけしておりましたが、現在ほぼ回復しております。また、今月中にオーストリアよりラヴィンツァラ精油が入荷します。数に限りがありますのでご希望の方はご予約も承っております。

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1. コラム:香りで夏を乗り切る

毎年「今年は異常に暑いですね、、」と会話をしている気がします。どんどん日本の夏は暑くなっている気がするのは私だけでしょうか?

エアコンで部屋を涼しく快適にしても、なんだかスッキリしないような、頭がボヤんとするような感覚、ないですか?そんな時にアロマを使うと気分もリフレッシュ、少し涼しい気分にもなって気持ちが前向きになります。

1) ペパーミントが体感温度を下げる??

そう、ペパーミントはその香りを嗅ぐだけで体感温度を約-4°も下げると科学が実証しています。これは、ペパーミントに含まれるメントールが私たちの神経系に刺激を与え、「冷んやり」と感じるからと言われています。 また、ペパーミントには不快指数を下げるというデータもあるので夏の暑さとジメジメした不快感をミントでスッキリさせましょう。

2)  フラワーウォーターをボディミストとして!

「精油」ではないですが、精油を水蒸気蒸留法で抽出する際に採れるフラワーウォーターは精油成分も含まれていてこの時期お勧めです。ローズウォーターやネロリウォーターは定番ですが、少し日焼け後など炎症が気になる場合はラーチウォーターも良いですし、ベルガモットミントのフローラルウォーターも夏にお勧めです。冷蔵庫などで少しだけ冷やしておいてシャワーやお風呂上がりにボディミストとして使うと爽快感と香りによる癒しの両方を楽しめます。


私個人的には、この夏ベルガモットミントの精油にとても助けられました。寝付けない時に枕元に1滴垂らしたり、アロマラントの「ローズ3%ホホバ希釈オイル」とブレンドして夜用フェイシャルマッサージオイルにしたり。

まずは自分が心地良いと感じる香りを日常的に使うことで、快適な夏を過ごしましょう🌿

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2. フォーラム記事より「カルダモン」

ページ:FORUM 通巻40/3639ページ

原題:Kardamomoel - Stimmungsaufheller fuer die Seele

著者:Ruth von Braunschweig

邦題:カルダモンオイル - 魂を明るくする精油 (1/2) 


著者紹介  ルート・フォン・ブラウンシュヴァイク   女性 生物学・化学者 代替療法実践家 長年に渡り FORUM ESSENZIA の会長を務め現在は名誉会員 


見出し

カルダモンはその素晴らしい精油と相まって注目すべき植物です。濃密で薬っぽい香りは慣れるのに時間がかかりますが実に多芸多能なのです。風邪に良し、腹痛にも心臓疾患にもです。何よりも病原性の細菌が肌に付着するのを妨げます。精神的にも気分を明るくする特徴が有りその点が長所になっているわけです。


本文

薬草でもあり香辛料でもあり

カルダモンは重要な薬草兼香辛料です。アーユルヴェーダ医術では重要な位置を占めています。伝統的にカルダモンはインドで薬味や薬草として消化器不良、呼吸器障害や心臓循環器問題に使われてきました。その他にカルダモンは排尿障害にも使われていますが、これはその穏やかな利尿作用 (aquaretisch) によるものです。カルダモンはバニラやサフラン同様高価な香辛料として知られています。インドではこのためカルダモンを「香辛料の王様」と呼んでいるそうです。この緑のカプセルはインド、インドネシア以外にアラビア諸国でも大きな位置を占めています。例えばアラビアコーヒーの香り付け用になどです。スエーデンやフィンランドでは焼き菓子の定番香辛料ですし(例えばカネールビュレ Kanelbulle)、甘いスエーデン・シロップワインの香り付けにも使用されます(grog)。ドイツではクリスマスケーキの香り付けに主に使われています。


熱帯から来た注目すべき植物

原産地はインド南部のマラバール海岸でこのためマラバール・カルダモンとも呼ばれます Malabar-Kardamom。海抜7501500米の暖かく湿った山岳林に自生していましたが、今日では熱帯各地で栽培されています。以上述べた純粋カルダモンの他にこの名を冠した各種の食材がありますが、アロマテラピーには使えませんのでここでは割愛します。私が最初にカルダモンを見たのは数年前スリランカを訪れた時のことでした。高さ2~3メートル、茎は厚く、70センチに及ぶ長い釣鐘草の形をした葉が付いています。花序は平らに地面をはっている脇枝から生じ、地上高1.5mにまで及びます。ですから私は自分の目の高さで素晴らしい花を観賞することができました。果実は三面推状のカプセル(種嚢 シュノウ 鞘)を作り上げ、中に香り高い種子が入っています。緑の生のカプセル状のものか、挽いて粉末状にしたものが販売されています。この種子から蒸留されて精油が採れます。種子の香りは私には強烈、草の香り様、新鮮な樟脳に似ている、ほとんど薬品と言える、そんな印象でした。花の優しい香りの痕跡はまるで有りません。当初は惹かれるようなところは有りませんでした。数時間スリランカ各地を回りカルダモン栽培園に車が到着した時「香辛料の王様」というカルダモンの評価が思い浮かびました。付き添いのアーユルヴェーダ医師にカルダモンの特性は何ですかと訊いてみました。強烈な香りと消化力増進作用だけではこれ程の評価には至らないでしょうから。長い説明をしてくれましたが、私なりに約めて言えば「心を開き広げる、精神を明澄かつ新鮮にし、腹を満足させる」というものでした。


アーユルヴェーダの伝統資源

アーユルヴェーダ医術では、カルダモンは3つのドーシャDosha を調和し、アグニAgniを活性化させ、サトヴィッシュ sattvischen植物に属するとされています。簡単に言えば、3つのドーシャとは、個人の作られ方であり、体格とか気質とか時々の気分などです。このバランスが健康の土台になっていて、カルダモンはそれぞれに積極的に作用し鎮めるとされています。sattvischen植物のサットヴァSattvaとはサンスクリット語で「清浄」「在るもの」「真実なるもの」を意味します。サットヴァ植物はアーユルヴェーダ医術では愛情に満ちた行動や思考の明晰さを増進します。カルダモンはこのサットヴァ植物に属しているのです。友愛、精神の明澄さ、落ち着き、心の温かさ同情心を呼びおこすとされています。[訳者注 : サットヴァは漢訳仏教経典での菩提薩?ボダイサッタ、この薩?の原語。般若心経の終わりの方に....菩提薩?依般若波羅蜜多故心無?....とあるのを、法事などでお坊さんに唱和なさった方もいらっしゃるでしょう。]

アグニ Agniは消化能力や消化の火という意味で、精神的健康に重要な役割を果たします。カルダモンは腸を落ち着かせ和らげ、腸を「満足させる」と言う説明をスリランカで受けました。腹が満足してこそ精神面の釣り合い、友情や調和が得られるからです。

[訳者注:アグニはサンスクリットで火の神のことです。]


伝統医術によればカルダモンは消化力を強め、心臓を強化し、頭脳を引き締め記憶力を増強します。その他に気管支炎、インフルエンザ、咳といった呼吸器疾患の際の薬効には定評があります。


西洋医学によるカルダモンの薬効

⚪️ バクテリア、カビ、ビールスの繁殖阻害作用⚪️ 体内消化剤の生産を増やす⚪️ 胆汁分泌の強化⚪️ 消化補助⚪️ 痙攣鎮静効果 spasmolytisch

腹、心臓、精神に効く香辛料

l初めてスリランカでカルダモンと他の香辛料入りのミルクティー(ヨギ茶の様なもの Jogitee)を飲んだ時、強い香辛料臭と多少辛味の味に私は馴染めませんでした。しかし飲んでいるうちすぐに驚くほど気分が良くなり、清々しい気持ちになって来ました。日差しは強烈湿気も強かったのにです。その後短期間でこのカルダモンティーは私のお好みのお茶になりました。コーヒーやココアに入れても良し、腹部マッサージや巻き締め治療法 Bauchwickel の際使う精油としても重宝しています。


精油は万能タレント

アーユルヴェーダ医術に出てくるカルダモンの多種類の薬効はどう説明できるのでしょうか。カルダモンはジンジャーやクルクマ(ターメリック Kurkuma) 同様ジンジャー類潅木 (Zingiberaceae) に属しています。ジンジャーの有効成分が辛味成分 (Gingerole) に、ターメリックのそれが黄色い顔料成分 (Curcuminen) に含まれるのとは異なり、カルダモンの有効成分は精油に含まれています。精油は120以上の成分を含みます。主要成分は2種で、肉体的精神的活性剤であるシネオールと、体と精神の緊張・痙攣を解くテルペニールアセテート    (Terpenylacetat) です。両者は共に強い抗菌・抗ビールス・炎症防止作用を持っています。ユーカリ様の匂いを持つシネオールがこの精油のいかにも薬という香気を特徴づけ、咳・くしゃみ・喉のイガイガ対策の主役です。シネオールの活性化作用とテルペニールアセテートの鎮静効果の組み合わせがこの精油を種々の症状に対する理想的な助け手にしています。この精油は腸と呼吸器筋肉の痙攣を解き、心臓と頭脳を強化します。カルダモン精油は気持ち良くさせるオイルそのものであり、肌の手入れやマッサージにも優秀です。というのも肌に優しいケア効果を持つからです。


腹部マッサージと関連事項

カルダモン精油を使った腹部マッサージ或いは腹部巻き締め法 (Bauchwickel) は魂を明るくする最適な方法です。魂の生がそれにより直接ポジティブな影響を受けるからですが、その理由は種々の幸福ホルモンが形成されるからに他なりません。それが濁った思考を追い払うからですが、とりわけ冬の暗い季節などに気分の気圧計が低下している場合などに有効です。カルダモンは脳幹から発生した我々の「お腹の頭脳」にポジティブに働きかけるだけでなく頭脳辺縁系から独自に進化した「心臓の頭脳」にも働きかけます。更に我々の思考中枢である「新皮質 Neokortex」をも飛躍させます。


気分を明るくする腹部マッサージ用ブレンド  5種類(Trは滴、ドロップのことです)

2 Tr カルダモン

3 Tr ラベンダー

3 Tr ローズゼラニウム 又は

1 Tr  ローズ 又は、 5Tr 10% ローズ

4 Tr オレンジ

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2 Tr カルダモン

4 Tr ローズマリー

2 Tr ラベンダー

5 Tr オレンジ又はレモン又はグレープフルーツ

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2 Tr カルダモン

2 Tr クローブ蕾

3 Tr シダーウッド

5 Tr オレンジ又はマンダリン

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2 Tr カルダモン

3 Tr ラベンダー又はベルガモット

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2 Tr ローズゼラニウム 又は

1 Tr ローズ 又は、 5Tr 10% ローズ

2 Tr サンダルウッド

3 Tr オレンジ

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50 mlの植物油で希釈する。オリーブオイル、アーモンド油、セントジョーンズ油など。希釈したlブレンドを手にとって腹部に刷り込む。(以下次号に続きます)


深谷

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